フィットネス
■マイナスイオン?ほんとにこんなにブームで良いのかあ
健康に効果があるとして人気が出たものがあると、それを応用してよい商品を開発しようと考える人がいる一方で、逆に人気だけに頼って効果がない商品を売って儲けようとする人が出るのは、よくあることです。その典型的な例がマイナスイオン商品です。マイナスイオンについては、電気製品やトルマリンなどの鉱物などから放出されるのは確認されていても、それが体に好結果があるのかが証明されていないとして、あまりに効果を述べた広告は法律違反の疑いがあるとして取り締まりの対象となっています。

マイナスイオンというのは、マイナスに帯電しているものをいいます。空気中には原子レベルから分子レベルまでの大きさの粒子が浮遊していて、分子が10〜100個ほどのものは小イオンと呼ばれています。この小イオンのうちマイナスのイオンに帯電しているものがマイナスイオンです。空気中のイオンは一定ではなく、天候が悪いときにはプラスイオンが多くなります。電気製品からは電磁波が出ることによってプラスイオンが放出されています。環境中のプラスイオンが多いと、その中にいる私たちの体の中にはプラスイオンが多くなり、マイナスイオンが減っていきます。プラスイオンが増加すると、血流が悪くなり、新陳代謝が低下して、生理機能が衰えることがわかっています。この状態が続くと病気になりやすくなるといいます。というのは、細胞は電気的には外側はプラスイオンが多く、内側はマイナスイオンが多くなっているときに正常に働くからです。ところが、体内のプラスイオンが多くなり、細胞の内側のプラスイオンが多くなると栄養成分の吸収も老廃物の排出もうまくいかなくなり、細胞レベルから生理機能が低下してくることになるのです。そのため、体の外側からマイナスイオンを与えて、体の状態を整えようということで、マイナスイオン商品が求められているわけです。

 マイナスイオンは空気中に多いことから、呼吸によって肺に入り、そこから血液中に入ってきます。また、皮膚からも入ってきます。皮膚は電気抵抗が大きく、イオンは入りにくいのですが、皮膚には電気抵抗が弱いところが100か所以上もあります。その位置は東洋医学のツボと一致しています。マイナスイオンを放出させる電気製品は数多くありますが、電気製品は内部でプラスイオンとマイナスイオンを発生させて、プラスイオンを電気的に吸着させて、マイナスイオンだけを放出させています。マイナスイオンにはチリやホコリの吸着、臭いやカビなどの除去による空気浄化の効果があります。電気製品からのマイナスイオンには、こういった効果はあっても、体の中に入ってきて、好結果をもたらすかというと、それはわかりません。というのは、電気製品から出るマイナスイオンはイオンの集まりが大きくて、肺からも皮膚からも入ってきにくくなっているからです。これに対して、トルマリンや滝などの自然界から生まれるマイナスイオンはイオンの集まりが小さく、体に入りやすく、細胞内にも入ってきやすくなっています。

マイナスイオン発生装置を設置した部屋と、設置していない部屋に激しい運動をした活性酸素が発生しやすい運動選手を2組に分けて、6日間、夜間に睡眠をとってもらい、血液や尿を検査し、その結果マイナスイオンを発生させた部屋のほうが活性酸素を無害化させる抗酸化物質が約5倍も増えていたそうです。また、活性酸素で傷つけられた細胞膜や細胞核を再生させる物質の量も3分の1と少なく、マイナスイオンが活性酸素を無害化して、傷つく細胞を減らしたものと推定されています。

 マイナスイオンが多い部屋では、空気もよく気分も落ち着きやすいので、これが影響したことも考えられるものの、この研究によってマイナスイオンの効果の証明が徐々に広まっていくことが期待されています。マイナスイオンの量は測定装置で簡単に計測できます。実際にマイナスイオンが多く放出されているのかは測定すればわかるのですが、測定もなしにマイナスイオンの発生、マイナスイオンの効果を述べている商品は多く、少なくとも発生していることを確かめたものを数値とともに公表してほしいものです。