杉澤修一
 
ダイエット
■アミノ酸を摂ることで本当に痩せることができるの?
 最初に結論を言うと、アミノ酸をそれなりの形で摂れば、痩せることは可能です。実際にアミノ酸の摂取はダイエットに結びつきますが、ただ好きなだけ食べて、運動をほとんどしなければ、効果は望めないどころか、普通の甘い清涼飲料水と同じように、飲むことで太る可能性も十分にあります。アミノ酸は、人間が地球上に誕生するずっと前、太古の時代から存在する栄養成分で、今日まで生命の源として利用され続けてきましたことはご存知の方も多いのでは。そしてアミノ酸のまま、あるいはたんぱく質として、人の体の細胞、ホルモン、酵素などを形成するとともに、体内でさまざまな重要な働きをしています。アミノ酸が私たち人間の体に占める割合は全体の2割。言うまでもなくアミノ酸なくして私たちは存在することはできないということです。

 たんぱく質は、人が体内でつくることができない必須アミノ酸と呼ばれる9種類を含む、20種類のアミノ酸からできています。健康に過ごすためには、この20種類のアミノ酸をバランスよく維持することが必要ということになりますが、必須アミノ酸は体内でつくられないので、食事から摂るようにしなければなりません。けれども、食生活が偏りがちな現代人は、必須アミノ酸をバランスよく摂ることができないと言えます。

 必須アミノ酸が不足すると必要なたんぱく質がつくられずに、筋肉の発育に支障をきたしたり、脂肪代謝が低下したりして、血中のコレステロールが増えたり、肥満や疲労を招きます。そこで、食事で不足しているアミノ酸を補給すれば体内のアミノ酸バランスが正常になり、体の機能が正常に動き出し、筋肉が強化されることで基礎代謝がアップ、さらに脂肪燃焼酵素のリパーゼが活性化されて、体に蓄積されている体脂肪を分解させて血液中の遊離脂肪酸を増やし、エネルギーとして活用しやすくさせてくれるのです。この脂肪燃焼酵素に働きかけ、活性化させる働きをするアミノ酸はリジン、アラニン、プロリン、アルギニンの4種類ですが、中でもリジンは必須アミノ酸なので、どうしても体外から摂りいれる必要があります。本来はバランスがとれた食事をしていれば、あえてアミノ酸を健康食品などで摂取する必要はないのですが、より筋肉を強化させること、脂肪を燃焼させることを考えるのなら、アミノ酸の摂取は必要なこととなってくるのです。

 それでは、どんどんアミノ酸を摂れば体脂肪は減っていくのでしょうか? 残念ながらそういうわけにはいきません。前述したようにアミノ酸をダイエットに活用させるためには条件がいるのです。その条件とはアミノ酸摂取とともに有酸素運動をセットで行うこと。なぜなら、いくらアミノ酸が体内の脂肪を燃焼させたり、分解させたりしてエネルギーに変えたとしても、そのエネルギーを運動で消費しないと行き場を失い、再び体に貯えられてしまうからです。

 つまり、正しいアミノ酸ダイエットとは、アミノ酸を摂取したことで血液中に遊離脂肪酸となった体脂肪を、エネルギーとして外へ放出するための有酸素運動がセットになっているものでなければならないということになります。有酸素運動の種類は、ウォーキング、ジョギング、水泳、ダンベル運動、エアロビクスなど、いろいろあげられますが、どんな運動を行うにしても、運動をはじめる30分前にアミノ酸を摂取することが理想的とされています。そして、さらに効果的にアミノ酸ダイエットを行いたいなら、エネルギー代謝をスムーズにさせるB群を中心としたビタミンを摂取しておくことがよいとされています。